親知らずって抜いたほうがいい?

最終更新日:2026/4/2

執筆:鈴木智久(院長)

残った歯のケア

親知らずは「抜いたほうがいいの?」と悩む方が多いテーマのひとつです。痛みがない場合でも抜歯をすすめられることがあり、不安に感じる方も少なくありません。親知らずを抜くべきケースと残してもよいケース、そして判断のポイントについて解説します。

 親知らずを抜いたほうがいいケース

① 斜めや横向きに生えている

親知らずがまっすぐではなく、斜めや横向きに生えている場合、歯ブラシが届きにくくなり、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。

② 周囲の歯ぐきが腫れる・痛む

「智歯周囲炎」と呼ばれる炎症が起きやすく、繰り返し腫れや痛みが出る場合は抜歯が検討されます。

③ 手前の歯に悪影響を与えている

親知らずが手前の歯を押すことで、むし歯や歯根吸収の原因になることがあります。

④ 清掃が困難

しっかり磨いていても汚れが残りやすく、トラブルを繰り返す場合は抜歯が望ましいです。

⑤ 矯正治療の妨げになる

歯並びに影響を与える可能性があるため、矯正前後に抜歯することがあります。

 抜かなくてもよいケース

① まっすぐ正常に生えている

上下の歯がしっかり噛み合い、清掃も問題なくできている場合は、無理に抜く必要はありません。

② 完全に骨の中に埋まっている

症状がなく、将来的なリスクも低いと判断される場合は経過観察となることがあります。

③ 高齢でリスクが高い場合

抜歯による身体への負担が大きい場合は、無理に抜かない選択をすることもあります。

実際には、生え方やお口の状態によって抜歯が必要な場合もあれば、そのまま経過をみることもあります。大切なのは、ご自身の状態に合った判断をすることです。ここでは、親知らずを抜くメリット・デメリットについてご説明します。

 親知らずを抜くメリット

① むし歯・歯周病の予防

奥に生える親知らずは磨きにくく、汚れがたまりやすいです。抜歯することで感染リスクを減らせます。

② 腫れや痛みの再発防止

繰り返す親知らずの周りの炎症を防ぐことができ、生活の質も向上します。

③ 隣の歯を守れる

むし歯や歯周病を防ぎ、歯並びや咬み合わせへの影響も回避できます。

④ 口臭改善

汚れや細菌が減るため、口腔内環境が改善されます。

 親知らずを抜くデメリット

① 外科的処置に伴うリスク

術後の痛みや腫れドライソケット、神経損傷によるしびれなどが生じることがあります。
高齢者や持病のある方は全身への負担も考慮が必要です。

② 自家歯牙移植のドナーがなくなる

条件が整った親知らずは、将来的に移植のドナーとして使える可能性があります。

しかし、移植に使えるのはきれいに抜歯できる親知らずに限られ、横向きや斜めに生えている歯は難しいことが多いです。また、移植を考えて取っておいた親知らずやその周りの歯が虫歯になってしまうと本末転倒になるため注意が必要です。

STEP
問診・症状の確認

まずは現在の症状やお悩みをお聞きします。

  • 痛みや腫れがあるか
  • 親知らずがどのように生えているか

などを確認し、患者さま一人ひとりの状態に合わせた治療計画の準備を行います。

STEP
診査・検査

次に、レントゲンや口腔内の検査を行い、親知らずの位置や周囲の骨・歯との関係を詳しく調べます。
検査結果をもとに、抜歯が必要かどうかを慎重に判断します。無理に抜かず、保存できる場合はそのまま経過観察することもあります。

STEP
応急処置

痛みや腫れが強い場合は、まず応急処置を行います。
処置により症状が落ち着いた後で、抜歯に進むかどうかを改めて判断しますので、安心して治療を受けていただけます。

応急処置後の治療

症状が落ち着き、抜歯が必要と判断された場合に抜歯を行います。
抜歯の前には、口腔内の清掃を行い、細菌が抜歯部に入らないようお口の環境を整えます。
抜歯中は丁寧な処置を行い、抜歯後も痛みや腫れを最小限にするための術後ケアを行います。

親知らずって抜いたほうがいい?のQ&A

親知らずは必ず抜かなければいけませんか?

すべての親知らずを抜く必要はありません。正常にまっすぐ生えていて、痛みやトラブルがなければそのまま残すこともあります。

抜歯は痛いですか?

麻酔を使って行うので、治療中の痛みはほとんど感じません。抜歯後も、痛みや腫れには個人差がありますが、必要に応じてしっかりケアしますのでご安心ください。

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